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プレミア昇格へ(2021年度活動総括) ~JFAアカデミー福島男子WEST スタッフ通信Vol.50
2022年03月15日
JFAアカデミーでは「常に(どんな時でも、日本でも海外でも)ポジティブな態度で何事にも臨み、自信に満ち溢れた立ち居振る舞いのできる人間を育成する」というフィロソフィーを掲げ、真のエリートを目指して日々活動しています。
JFAアカデミースタッフ通信では選手たちの日常の様子や、日々の活動を詳しくお伝えしています。今回JFAアカデミー福島男子WESTのレポートを担当するのはU-18トップ船越優蔵監督です。
初めに
JFAアカデミー福島U-18の監督をしている船越です。
JFAアカデミー福島男子は現在、段階的に福島県への帰還を行なっています。ユースチーム(高校生)は2023年度で静岡での活動が終了する為、2021年度は高校3学年が揃う最後の年でした。この区切りの年に3学年全員が一致団結し、最高の成果を出そうとスタートミーティングを実施し、活動が始まりました。今回のレポートではこの2021年度の活動を振り返ります。
プレシーズン
スタートミーティングではユースチーム全員で目標を設定し、アカデミー生としてどのような立ち居振る舞いをするべきか、具体的にどのようなプレーをするのかを共有しました。そして今年度のスローガンを【超戦(ちょうせん)】とし、チーム目標を【プレミアリーグ昇格、プリンスリーグ昇格、クラブユースベスト8】(※)、個人目標を【代表選手へ、プロへ、進学先へ】、また人として【自律、自己判断できる人間】を掲げました。その中でも今年は過去3回チャレンジしているプレミアリーグ昇格を成し遂げるために、On the Pitchはもちろん、Off the Pitchでの振る舞いにも自覚を持って挑むことを約束しシーズンがスタートしました。
※JFAアカデミー福島U-18は2チームを編成し、1チームが「高円宮杯 JFA U-18プリンスリーグ2021東海」を、もう1チームが「高円宮杯 JFA U-18サッカーリーグ2021静岡」を戦いました。
On the Pitch
私がユースチームの監督なって3年が経つため、チームコンセプトはもちろん、4局面でのプレーモデル、各ポジションの役割や選手に求めること、評価基準などはある程度は落とし込めていました。それに加え2021年度は「アカデミー生らしくない選手、チームを目指し、アカデミー生らしくプレーする」というフレーズを用い、抽象的ではありますが、今までアカデミーで6年間積み上げてきたものに「逞しさ」を加えられるように促しました。
具体的には週2~3回のストレングストレーニングを継続しながら、東京オリンピックを戦ったU-24日本代表のフィジカルコーチでもある矢野由治氏から定期的に指導を受け、フィジカルのベースアップに加え、フィールドで機能的に発揮できるようなエクササイズを計画し実行しました。トレニングでは常に思考を止めないように頭もハードワークさせることを意識させながら、年間を通してゴール前の攻防を中心に行い、高い強度の中で質を追求し続けました。その結果、プリンスリーグでは16試合で失点7・得点39、プレーオフでも無失点と勝負強いチームに成長することができました。
また、意図的に競争を促し仲間で切磋琢磨することの重要性を説き、誰が出場してもチーム力が変わらない、途中出場した選手が決定的な仕事ができるようにチームビルディングを行いました。正当な競争のもと、12月のプレーオフの試合では4月の開幕戦からスタートメンバーが5人変わり、また途中出場した選手が試合を決定づける活躍をしたことでチーム全員に当事者意識が生まれ、一体感が増したことがプレミアリーグ昇格を成し遂げた大きな要因でした。
Off the Pitch
「オフザピッチでの成長がオンザピッチに必ず繋がる」という考えの下、最低限のルール設定と選手のモラル向上を促し、自立した人間になることを求めました。それに加え2021度は「当たり前のことを当たり前に行う」という約束をし、その基準を上げることを求めました。
また、外部からサッカー関係とは異業種の講師を招いたことで、多くの刺激を受けることができました。そして学校行事も軒並み中止、延期される中、アカデミー内で何かできないかと選手達が自主的に行動を起こし「アカデミー運動会」や「遠足」を企画し、自分たちで運営できたのも大きな成長でした。
2022年度はプレミアリーグで
2022年度は先輩達が残してくれたプレミアリーグという最高の舞台で戦うことができます。
その最高の舞台を楽しみ、一つでも多い勝利、一つでも上の順位を目指し選手たちが躍動する姿を見せられるように我々スタッフと選手が一致団結して戦い、選手の成長に繋げていきたいと思います。