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【キリンチャレンジカップ2017 プレビュー第1回 GK・DF編】1日1日の積み重ねで世界に負けない守備力の構築を

2017年09月25日

【キリンチャレンジカップ2017 プレビュー第1回 GK・DF編】1日1日の積み重ねで世界に負けない守備力の構築を

約1年に及んだアジア最終予選を戦い抜き、2018FIFAワールドカップロシアの出場権を獲得したSAMURAI BLUE(日本代表)。本大会が行われる来年6月に向けて、SAMURAI BLUEはいよいよ次のステージへと歩を進める。その口火を切るのが、10月6日豊田、10日横浜で行われるキリンチャレンジカップ2017だ。

JFA.jpでは、アジア最終予選を戦ったSAMURAI BLUEの選手たちの声を通して、ワールドカップに向けたそれぞれの思いをポジション別に全3回の連載で紹介する。

第1回GK・DF編

アジア最終予選10試合の失点数「7」はグループBで最も少ない。1試合平均で0・7点。4年前は8試合で5失点、平均は0・6強になる。数字では、ほぼ同水準になる。

日本代表は8月31日(木)、ライバルのオーストラリア代表にホーム、埼玉スタジアム2002において2-0で勝利して6大会連続となるワールドカップ出場を決めた。

オーストラリアを最終予選で無失点に封じたのは2009年2月以来。前線からの組織的な守備が「失点ゼロ」を生み出したとはいえ、最終ラインとゴールキーパーの落ち着いた守備が安定をもたらしていた。相手のシュートを4本に封じている。

浅野拓磨選手(VfBシュツットガルト)の先制ゴールをアシストし、対面のマシュー・レッキー選手の突破を押さえた左サイドバックの長友佑都選手(インテル・ミラノ)はワールドカップ出場とともにチームの成長を喜んだ。

「チームとして最高のスピリットを見せることができて良かった。底上げ、レベルアップもできている」

ただ、本大会に話題を移すと「世界の強豪とまだ戦っていないからそこはまだ何とも言えない」と表情を引き締めていた。

本大会で結果を残すために――。

ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が就任してここまで29試合を消化してアジア勢以外の対戦はわずか3試合しかない。対アジアでは及第点だった守備が、対世界でどこまで通用するかはまだ未知数な部分が大きい。

前回の2014FIFAワールドカップブラジルは初戦のコートジボワール戦で2失点、第3戦のコロンビア戦で4失点と、守備で耐えきれないという課題が残った。ディフェンダー、ゴールキーパーが世界に負けない守備力を個々が構築していかなければならない。

ブラジルでゴールマウスを守った川島永嗣選手(FCメス)はこう強調する。

「限られた時間の中で、どれだけ追い込むことができるか。限られているようで限られていない。ただ貪欲になりすぎるのも良くないとは思う。日々、1パーセントでいいから成長するほかない。ここまでの3年間もそうですが、1日1日の積み重ねが最高のものにつながっていくのではないか」

今回、アジア予選全試合にフル出場を果たした吉田麻也選手(サウサンプトン)も当然ながらブラジルの悔しさを胸に秘めている一人だ。

「ブラジルでは本当にあっけなく(大会が)終わってしまった。悔しさしか残っていない。前回の反省を踏まえると、ここからの1年、(クラブでの)出場時間数が凄く大事になってくる。各々が各々のクラブでしっかり時間を確保し、良い状態でワールドカップに臨まないといけない。あとはたとえば10月、11月、来年3月にどのチームと対戦して、どういう強化をしていくかも非常に重要。ただ、そこは協会に任せて、僕たちは自分たちでやれることをしたい。ロシアでいい結果を残して、日本のサッカーの歴史を塗り替えたい」

技術、デュエル、読み、戦術理解、メンタル……すべてにおいて個々で向上を図りつつ、所属クラブで結果を残していく。

ハリルホジッチ監督は作戦やコンディションによってメンバーを変えていく傾向にある。最終ラインとゴールキーパーは大きくメンバーを動かしてきてはいないものの、選手たちは競争意識を強く持っている。実績がアドバンテージになるとは思っていない。

ここまでワールドカップ2大会連続でレギュラーを張ってきた長友選手も、自分の座が安泰だとはまったく感じていない。

「カメレオンのように戦術、メンバー、フォーメーションが変わって読めないチーム。相手は対策を立てにくいと思う。(逆に)相手の特徴によってこちらが変えていく。コンディションの良い選手を使いながら、相手を倒すためにどういう戦術を取るかを変えていくことができれば、チームとしての深みも出てくるはず。ただ今回は(ワールドカップの)ワクワク感というよりは、自分が出られるかどうかドキドキ感のほうが強いかなとは思う」

川島選手も「ハリルホジッチ監督も言っているように、日本人選手すべてに扉が開かれている」と前線、中盤のみならず、これからの激しいメンバー争いを予感する。

ベテランも若手も関係なく、横一線。彼らには危機意識も自信も、その両方がある。

サバイバルレースは、10月のキリンチャレンジカップ2017、ニュージーランド代表戦(6日、豊田スタジアム)、ハイチ代表戦(10日、横浜総合総合競技場)から、いよいよスタートする。

ベスト16に進出した2大会前の2010FIFAワールドカップ南アフリカは4試合で2失点。堅い守備が、躍進の背景にはあった。

ロシアで輝くためには、ディフェンス力の向上が欠かせない。

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