アカデミー福島男子 常に最大限の準備を ~JFAアカデミー福島男子 スタッフ通信Vol.22
2019年10月25日
JFAアカデミーでは「常にどんな時でも(日本でも海外でも)ポジティブな態度で何事にも臨み、自信に満ち溢れた立ち居振る舞いのできる人間の育成」というフィロソフィーを掲げ、真のエリートを目指して日々活動しています。
JFAアカデミースタッフ通信では選手たちの日常の様子や、日々の活動を詳しくお伝えしています。今回JFAアカデミー福島男子のレポートを担当するのは山岸範宏コーチです。
JFAアカデミー福島U-18GKコーチの山岸範宏です。
昨シーズンを以って現役を引退し、今年の1月からJFAアカデミー福島で指導をしています。
プロ選手から指導者になって約10ヶ月、やるべきことや学ぶべきことはまだまだ多くありますが、目の前で起こることの全てを勉強と捉え充実した日々を送らせていただいてます。
今回はU-18チームのGKがON THE PITCH・OFF THE PITCHの両面で心掛けていることや日々の取り組みについてご紹介します。
今シーズンのU-18は『走る・闘う・規律を守る』をチームの約束事として日々取り組み、ゲームに臨んでいます。
その中でGKが果たすべき役割は多岐に渡りますが、『確実なことを確実に』を大きなテーマのひとつとしています。ですが、それは「確実なプレーだけをすれば良いのか?」と問われるとそうではありません。
GKに求められるプレーとしては…
・シュートストップを中心とした〈ゴールディフェンス〉
・ブレイクアウェイやクロス対応などの〈スペースディフェンス〉
・ビルドアップへの参加を含めたキック、スローの〈ディストリビューション〉
大きく分類するとこの3つが挙げられますが、どのプレーにおいてもチャレンジをしながら確実性をもってプレー出来る範囲を広げていくことが重要になります。
1つ1つの確実なプレーを心掛けていく上では「準備」が非常に大切になります。単純に「準備」と表しても様々な種類の準備が存在します。
まず、ON THE PITCHでのワンプレーに対する状況把握や予測などの瞬間的な準備。
その日のゲームやトレーニングに向けて朝からの短期的な準備。
週末のゲームに勝利や成果を修める為の中期的な準備。
そのシーズンに立てた目標を達成する為の長期的な準備。
準備の形態は多く存在しますが、私は選手に対してどのような場面においても「常に最大限の準備をして臨んで欲しい」と伝えプレーの中でも求めています。
プレーの中で瞬間的な準備が出来ることによってワンプレーワンプレーの確実性が増し、イージーなミスの少ない、チームに安定感を与えられるGKに近付いていくものであると考えています。
またU-18世代のGKにおいてはフィジカル的な要素も大切になります。
現在、チーム全員で週2回のストレングスメニューに取り組んでいます。
GKはそれに加えて週1回、ストレングスメニューで刺激を入れた筋肉を動作に結びつけるために、メディシンボール等を使用しプライオメトリックの要素を含んだフィジカルトレーニングも入れています。
プレーの中で正しい構えをしつつ、瞬間的なパワーを発揮するためには非常に大切なトレーニングであると考えています。
JFAアカデミー福島はロジング(完全寄宿制)にて活動しています。
U-18チームでは『ピッチのONとOFFは必ず繋がっている』という考え方に基づき、ピッチを離れた日常生活の部分でも各自のパフォーマンス向上に繋がるような生活を心掛けるようにしています。
もちろん、ピッチでのトレーニングが無い日はリラックスすることも必要ですが、翌日から再開するチームトレーニングに、より良いコンディションで臨めるようなOFFの時間を過ごします。これはどのチームの選手でも当たり前の認識だと思いますが、この当たり前を全員が当たり前に出来ることが重要です。
またチームではタブレット端末を用い「OneTap」というコンディション管理ソフトを使用し、選手個人とスタッフがその日のコンディションを共有・把握出来るようにしています。
サッカーに繋がる自己管理だけでなく学業は勿論、仲間や周りの人達との接し方、物事の考え方、個々の時間の使い方を含めて高校生として相応しい言動や振る舞いが当たり前のこととして出来るチームを目指していきたいと考えています。