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JFA簡易救命講習会「JFA+PUSHコース」を初開催

2018年04月25日

JFA簡易救命講習会「JFA+PUSHコース」を初開催

2月25日(日)に埼玉県上尾市の上尾市文化センターでJFA主催の簡易救命講習会「JFA+PUSHコース」を初めて開催しました。上尾市サッカー協会に加盟しているチームの指導者、保護者、選手など47人を対象に、JFAからは熱中症と脳振盪(のうしんとう)に関する講義と、特定非営利活動法人大阪ライフサポート協会/PUSHプロジェクトからはCPR(心肺蘇生法)とAED(自動体外式除細動器)の使用方法に関する実技を行いました。およそ2時間の講習会の後、受講者全員に受講証が手渡されました。

JFA医学委員会は、ピッチ上の選手の安全を守ることを第一に考え、2016年にスポーツ救命プロジェクトを立ち上げました。本プロジェクトでは、CPRとAEDの使用方法を教え、脳振盪(のうしんとう)、熱中症、アナフィラキシーなど生命の危険に関わる事象の予防や対処方法を伝えるために2つの救命講習会を策定しました。

今回開催した簡易救命講習会「JFA+PUSHコース」では、脳振盪(のうしんとう)、熱中症、アナフィラキシーなどの講義をJFAが行います。さらに、特定非営利活動法人大阪ライフサポート協会が提唱する「PUSHコース」にて、CPRの基礎とAEDの使用方法を手短に、実技から学ぶことができます。特別な医学の知識がなくても、小学生から保護者、指導者まで手軽に学ぶことのできるものです。時間は2時間程度で、受講後はJFAから受講証が授与されます。

もう1つの講習会である「スポーツ救命ライセンス講習会」は、日本蘇生協議会(JRC)ガイドラインに準拠した内容で、医師、トレーナーの他、より高度な知識を体得したいという一般の方(選手、指導者、審判員、保護者等)に向けて行うライセンス講習会であり、消防で開催している“上級救命講習会”と同等のレベルになります。

内容は、講義(脳振盪(のうしんとう)、熱中症、アナフィラキシー、窒息など)、実技(心停止からのCPRとAED使用方法、頸椎損傷からの頭頸部固定と搬送)、学科試験、実技試験からなり、所要時間はおよそ5時間のコースになります。サッカーに特化したものではありませんので、他のスポーツに関わる方々にも有益なものになっています。

本講習会の合格者には修了証(3年間有効のライセンス証)が発行されます。また、本講習会は、公益財団法人日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーが資格更新のために保有していなければならないBLS(Basic Life Support:一次救命処置)資格取得のための講習会として認定されています。

※講習会開催希望の団体は、公益財団法人 日本サッカー協会技術部宛にメール(jfa-igaku@jfa.or.jp)にてお問い合わせください。

講師コメント

福島理文 さん
2月25日(日)に「JFA+PUSHコース」を上尾市サッカー協会協力のもと開催しました。「JFA+PUSHコース」は2時間弱の短いコースですが、PUSHコース(特定非営利活動法人大阪ライフサポート協会が行っている『胸骨圧迫とAEDの使い方』、『誰かが倒れた時に、声をかける勇気』を伝えるコース)の実践に加え、JFAからは、あらゆるスポーツ現場で起こりうる熱中症や脳振盪(のうしんとう)についても簡単に解説しました。また受講者の皆さんにはバックボード搬送の動画も見ていただきました。本コースはサッカーに限らずスポーツに関わる方が受講できますので、ご興味のある方はぜひご参加いただければ幸いです。今後もJFAとして「JFA+PUSHコース」の開催を予定しております。本コースが広がってスポーツ現場でのさまざまな事態に対処できる方が増えていくことを願っております。

受講者コメント

大室尚 上尾市サッカー協会会長
今回、上尾市内でプレーする1種から4種までの選手、指導者、保護者等約50人参加のもと、JFAスポーツ救命プロジェクトメンバーで順天堂大学循環器内科の福島理文医師、PUSHプロジェクトインストラクターで永生会南多摩病院救急科の藤江聡医師を講師としてお迎えし、前半は熱中症、脳振盪(のうしんとう)、搬送、後半はAEDの講習を行っていただきました。グラウンドで起こりうる不測の事態に備え、この2時間の講義、講習が参加された方々にとって大変貴重な機会になったことと思います。講師を務めていただきました福島医師、藤江医師にこの場をお借りして心より御礼申し上げます。

高橋恭介 さん(上尾サッカークラブ代表)
我がクラブでは、これまでにAEDの講習をスタッフ全員で受講していました。今回、それに加え熱中症への対処、脳振盪(のうしんとう)の疑いがある際の対応、担架の使用方法など、グラウンドでの不測の事態に対応できる2時間の講義と講習は、サッカーという限られた競技だけに留まらない、目から鱗と言って間違いのない大変有意義なものとなりました。この講習会が広く認知され、サッカーの現場はもとより、学校や他スポーツ団体等でも受講できる機会が増えることを期待しております。


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