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日本サッカーミュージアム 「サッカー本事始め」トークショーを開催
2015年04月03日
日本サッカーミュージアムは、現在開催中の特別企画展示「サッカー本の歴史展」の一環として、4月2日(木)に、「サッカー本事始め」トークショーを開催しました。
サッカージャーナリストの賀川浩氏、牛木素吉郎氏、大住良之氏が登壇。サッカーの情報がなかった時代、先人たちはどうやってサッカーを学び、伝えてきたのか、またどのような思いを込めて活字を残そうとしたのか、その思いをサッカーの歴史に重ねてお話しいただきました。
来場者コメント
甲斐陽子 さん
今日は親子で参加させていただきました。普段聞くことのできないサッカーの歴史を、本という切り口から振り返ることができ、また、様々なサッカー本創刊の苦労を知ることがとても楽しかったです。またこのような機会がありましたらぜひ参加させていただきたいです。
栗山裕司 さん
現在では、Webなどから情報を容易に入手することができますが、そうでない時代、サッカーの記者や関係者が発行する印刷物がいかにサッカーの発展に役立っていたのかを知ることができました。その上で、「知らしめ、残すために伝える言葉」の選択の難しさを感じました。特に、技術や動作を伝えるのにどういう言葉を使うのか。発行物にはその当時の状況が反映されており、発行物そのものが歴史を作っていることを改めて知ることができました。
出演者コメント
賀川浩 氏
大住氏のすばらしい進行と主催者の心配りとにより、とても良いイベントができたと思っています。また、「本」という語ることが難しいテーマにもかかわらず、活字の好きな多くの方が、非常に熱心に聞いてくださったことに感謝しています。
1984年にフランスに行った時、サッカーに関する出版物、特に選手や人物に関するものが非常に多く発行されていたことに大変驚きました。日本も今にそういう時代が来れば良いなという思いで書き続けてきました。日本の場合は、大変著名な選手や人物でないと書物に取り上げられないような風潮がありますが、より多くの人物や事柄に焦点を当てて歴史を残していけるような時代に、少しは近づいているかなと感じています。
牛木素吉郎 氏
今回のトークショーを通して、本や印刷物からサッカーの歴史を見返すことができました。また、書物と定期刊行物ではあり方や意義が違いますので、分けてお伝えできたこともよかったと思っています。
(特に戦中から戦後)紙や予算がなく、書きたいが書けないという時代もありました。そうした中で、関東からも関西からも私家版のような形で、情報や評論を発信し続けた先輩たちがいます。そこでは、サッカージャーナリズムの良い意味での競争のような形も芽生えており、さまざまな意見が述べられてきました。サッカーは世界のスポーツですので、サッカージャーナリストの皆さまには、たくさんの書くべきものと場所があります。これからも多くの意見が、活発に活字で残されることを信じています。
大住良之 氏
司会というより、賀川さんと牛木さんの博識と、長い間サッカーにかかわって生きてこられたお二人の体験を基にした話をお聞きし、自分自身で楽しみ、勉強した90分間でした。しかしお二人には、実際には当日の話の10倍20倍の「伝えたいこと」があったはずです。それをすべてお話しいただくことができなかったことが残念で、申し訳なく思っています。ぜひまたこのような機会にお話をいただくことができればと思っております。
日本サッカーミュージアム 特別企画展示「サッカー本の歴史展」
会期:2015年2月17日(火)~4月5日(日)
会場:日本サッカーミュージアム 地下2階特別企画展示室
展示内容:
サッカー関連書籍、専門雑誌、漫画、JFA機関誌を織り込んだ日本サッカーの歴史年表の展示 一部資料の現物展示(閲覧はできません)
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