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SAMURAI BLUE、バーレーン代表に2-0勝利で8大会連続ワールドカップ出場決定
2025年03月21日
SAMURAI BLUE(日本代表)は3月20日(木・祝)、埼玉スタジアム2002で行われたFIFAワールドカップ26アジア最終予選(3次予選)でバーレーン代表と対戦。鎌田大地選手(クリスタル・パレス)、久保建英選手(レアル・ソシエダード)のゴールで2-0と勝利を収め、勝ち点を19に伸ばしてグループCで2位以内を確定。3試合を残して8大会連続8度目となるFIFAワールドカップ出場を決めました。2026年大会はカナダ、アメリカ、メキシコの北中米で開催されます。
ここまで5勝1分けで3位以下に勝ち点10差をつけてグループ首位に立つ日本は、勝てば2位以内が確定して予選突破が決まります。
その一戦に、先発には前線に上田綺世選手(フェイエノールト)、久保選手、南野拓実選手(ASモナコ)を揃え、両ウィングに三笘薫選手(ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC)と堂安律選手(SCフライブルク)、中盤に守田英正選手(スポルティングCP)と遠藤航選手(リバプールFC)を置き、最終ラインには板倉滉選手(ボルシア・メンヘングラートバッハ)を中央に伊藤洋輝選手(バイエルン・ミュンヘン)と瀬古歩夢選手(グラスホッパーCZ)の3枚を並べ、GK鈴木彩艶選手(パルマ・カルチョ)を起用しました。
昨年9月のアウェイ戦で5-0と勝利している日本は、立ち上がりから攻勢に仕掛けて前半9分に右CKを獲得。ファーサイドで板倉選手が頭で折り返し、ゴール前に詰めた遠藤選手が押し込みます。先制に成功したかと思われましたが、VAR判定によりハンドがあったとしてノーゴールとなりました。
3位と同じ勝ち点6で並び、初のFIFAワールドカップ出場を目指すバーレーンは守備を固めてカウンターから勝機を探り、サイドから積極的に仕掛ける姿勢も見せます。
その相手に、日本はボールを繋ぎ、左サイドの三笘選手や久保選手、南野選手らがドリブルで仕掛け、相手の裏を狙うロングボールを織り交ぜながら攻撃を試みますが、動きがかみ合わない場面もあり、なかなか攻撃のリズムを掴めません。それでも前半終盤には三笘選手がペナルティエリア左からシュートを狙う場面を作りましたが、相手に阻まれました。
日本は後半開始から田中碧選手(リーズ・ユナイテッド)を投入して攻撃の活性化を図り、久保選手がドリブルで仕掛けるなど相手を崩しにかかります。
じりじりとした状況が続く中、日本は63分に鎌田選手と伊東純也選手(スタッド・ランス)を投入。均衡が破れたのはその3分後でした。
焦れずに相手の守備のずれを探りながらボールを繋いでいた日本は、最終ラインから伊藤選手がハーフウェーライン付近の上田選手へ鋭い縦パスを供給。上田選手は反転して相手のマークを外し、裏のスペースへパスを通すと久保選手が反応し、パスを受けて持ち上がり、ペナルティエリア前で鎌田選手へ預けます。相手DFの裏を取った鎌田選手が右足を振り、先制点をマーク。58,137人の観客が詰めかけたスタジアムは歓喜に包まれました。
1点を追うバーレーンはマハディ・ファイサル・アルフマイダン選手や途中出場のフサイン・アブドゥルカリム・アブドゥルアジズ選手が仕掛け、79分にはFKからアブドゥラ・スルタン・アルハラシ選手が頭で合わせますが、GK鈴木選手がセーブ。ゴールを割らせません。
日本は75分過ぎに中村敬斗選手(スタッド・ランス)を送り込み、前線の動きを増やし、85分には久保選手がペナルティエリア左から右足で狙い、相手GKのセーブに阻まれます。
再び試合が動いたのは87分です。直前にベンチからピッチに立った町野修斗選手(ホルシュタイン・キール)が浮き球を相手と競り合ってCKを獲得。この左CKでキッカーを務めた久保選手は、伊東純也選手にボールを預けてリターンを受けると加速して左ペナルティエリアに切り込むと、角度のないところから相手GKと左ポストの狭いスペースを突いてゴールネットを揺らし、2-0としました。
日本はこのまま勝利。6勝1分けとして勝ち点19とし、3試合を残しての予選突破は日本が初出場を遂げた1998年大会以降最速で、開催国以外では世界で一番乗りとなりました。
試合後にピッチ上で開催された突破決定セレモニーでは、森保一監督が「皆さん、ワールドカップ出場、おめでとうございます。厳しい戦いを乗り越えた選手たちはヒーローです。皆さんの応援のおかげで選手たちが走りました。皆さんとこのワールドカップ出場を喜びながら、さらに次の成長へ向けて頑張っていきたい」と挨拶しました。
キャプテンの遠藤選手も、「応援ありがとうございました」とファンやサポーターへ感謝を述べて、「出場を決めてうれしく思います。ただ、僕らの目標はワールドカップで優勝することです。この現状に満足せず、次のサウジアラビア戦へいい準備をしてワールドカップへ向けて最高のスタートを切りたいと思います」と改めて決意を表明。最後は長友佑都選手(FC東京)が「みんな、ブラボー!」と力強い一言で締めくくりました。
日本は次戦、25日(火)に同じ会場でサウジアラビア代表と対戦します。
なお、グループCの他会場の試合では2位のオーストラリアがホームでインドネシアに5-1で勝って勝ち点を10とし、サウジアラビアもホームで中国に1-0で勝って勝ち点9で3位に浮上。インドネシアは4位に後退し、5位のバーレーン、6位の中国とともに勝ち点6で並んでいます。
アジア最終予選では各グループ2位までが無条件で本大会出場権を獲得。3位と4位はプレーオフ経由での突破に挑みます。
2026年北中米大会は来年6月11日に開幕し、大会の組み合わせ抽選会は今年12月に行われる予定です。
監督・選手コメント
森保一 SAMURAI BLUE(日本代表)監督
今日の試合を含めて厳しい予選の戦いを戦ってくることができたのも皆さんの応援のおかげです。今日の結果につながりました。試合は、バーレーン選手の方が国内キャンプや来日後など我々より長い準備期間を経て、コンディションや我々への対策を万全に臨んでくることは分かっていたので、厳しい戦いになると予想して選手と共有していました。前半から思うような、理想的な戦いができない中でも、選手たちが無失点に抑えながら我慢強く、粘り強く試合を進めて、タフにチーム一丸となって戦ってくれたおかげで勝利につながりました。チーム一丸となって戦い、スタメンが出し切る戦い方をしてサブの選手がつなげる。チームでバトンを渡しながら試合を勝っていくことを選手たちが今日も体現してくれました。全員がレギュラーという考えの中で、力を持った選手たちがチームでつなげて勝つことを表現してくれました。
今日勝って決めることは選手たちとも共有して、ピッチに送り出すときにも「勝って決める」と声をかけていました。選手たちはこれまでもやってきたように、一戦一戦戦って勝利を目指す中で全力を尽くしてくれましたし、一試合の勝利とワールドカップ出場を決めるというところを意識して戦ってくれたと思います。この一勝だけでなく、一戦一戦の勝利の積み上げがワールドカップ優勝へ、自分たちの成長につながる。そういう戦いをしてくれたと感じました。
DF #21 伊藤洋輝 選手(バイエルン・ミュンヘン/ドイツ)
バーレーンが合宿してきたという情報もありましたし、完成度の高いチームでやりづらかったですが、しっかり勝利できてワールドカップ出場を決めることができて良かったです。またここから最終予選3試合、そのあとの親善試合もあると思いますが、そこでこのチームの積み上げをもっとしていければいいと思っています。(先制点につながったパスは相手に)挟まれていたので一か八かのところはありましたけど、うまく持ち出して、上田選手が下りてきてくれてしっかりと足につけてターンしてくれたのでよかったです。
MF/FW #6 遠藤航 選手(リバプールFC/イングランド)
これがゴールではなくて、ここはスタートだと思っています。まずはワールドカップ出場を決めることができたことは良かったです。(セレモニーでは)ワールドカップ出場を決めた節目の試合でもあったので、もう1回、選手だけでなくファンの皆さんにも、自分たちが今何を目指しているかを共有したいと思ったので、優勝という目標を伝えさせてもらいました。個人的にはワールドカップ出場が決まる試合だと意識しない方がいいと考えていましたが、バーレーンがいいチームで簡単な試合にはならないと分かっていました。そこの準備ができていたことはポジティブだと思います。前半うまくいっていなかったのは分かっていますが、それをしっかり我慢してゼロで抑えようと後ろの選手とコミュニケーションを取っていました。少し硬さもあったかと思いますが、後半の修正については良かったと思っています。
MF/FW #7 三笘薫 選手(ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC/イングランド)
ホーム2連戦のなかで、2試合目がサウジアラビアで、1試合目で決めたい気持ちは全員あったと思います。決まった瞬間は本当にほっとしましたが、まだまだ自分たちもやらなければいけないことはたくさんあるなという試合でした。もっと自分たちがボールを握れるようにしてもいいかなと考えていましたが、相手に勢いがある中で、しっかりと守り切ることも必要だと考えて、前半しっかりと我慢したという点は良かったと思います。今の日本代表は歴史から見れば本大会に出て当たり前のところはありますし、そこは全員が承知の上で戦っています。でも最終予選を戦いながら難しさは感じています。簡単に勝っているように見えているかと思いますが、自分たちも苦しんでいるなかで勝ってきているので、そこは理解してほしいなと思います。
MF/FW #10 堂安律 選手(SCフライブルク/ドイツ)
ワールドカップ出場が決まってほっとしています。プレッシャーは多少ありました。一見すると順調に見えると思いますが、アジアカップでの敗戦や前回大会最終予選の初戦で負けて苦しい展開になったのも含めて、やっている選手たちは簡単ではないことは分かっていたので、肩の荷が下りた気持ちです。相手のラインが高かったので押し込みたいと考えて、ロングボールで相手のラインを下げてからバックパスして板倉選手がハーフウェーラインぐらいまで来れれば高い位置を取れるので、後半は相手がばてて自然とそうなりましたが、自分たちからそういう時間を生み出さないと、というのは感じました。
MF/FW #15 鎌田大地 選手(クリスタル・パレス/イングランド)
すごく難しい試合でしたが、みんなやることをやって、難しい時間帯にも失点をしなかったのは良かったと思います。得点場面は上田選手がいいタイミングで前を向いて、シャドーの僕と久保選手がうまく裏に入って、久保選手がいいパスをくれたので僕は入れるだけでした。突破は簡単ではないですが、自分たちが努力してきたものはあると思います。最終予選は得点差以上に難しい試合もたくさんあって、欧州からの移動や時差調整など見えないところで難しいこともありましたが、みんなが一丸となってやれたと思います。チーム力は素晴らしいと思います。
MF/FW #20 久保建英 選手(レアル・ソシエダード/スペイン)
前半からかなり難しい戦いになりました。相手はガルフカップに勝って上り調子の中、僕たちは耐えるところは耐えて、後半刺せるところでしっかり刺して強者の戦い方ができたんじゃないかと思っています。ゴールは本当に頭が真っ白になるぐらいうれしかったですし、ファンやサポーターの前で今回のシリーズの初戦で決めることができて、すごく安心しました。
ドラガン・タライッチ バーレーン代表監督
日本がワールドカップ出場を決めたことを祝福します。勝利で勝ち点3を獲ると話していたので、この結果は残念です。(昨年9月の)前回の対戦よりは我々は良い戦いをしたと思いますが、勝つには十分ではありませんでした。日本は素晴らしい能力の選手を束ねて素晴らしいチームを作っています。本大会でも驚くような結果を残すでしょう。我々は残り3試合でベストを尽くし、日本と一緒にワールドカップに出場できるようにしたいと思います。
FIFAワールドカップ26アジア最終予選(3次予選)
2025年3月20日(木・祝) 19:35 キックオフ(予定) vs バーレーン代表
会場:埼玉/埼玉スタジアム2002
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