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SAMURAI BLUE森保監督、アジア予選シリア戦へ「勝利へ、戦い抜く」
2023年11月21日
SAMURAI BLUE(日本代表)の森保一監督は11月20日(月)、FIFAワールドカップ26アジア2次予選 兼 AFCアジアカップサウジアラビア2027予選の第2戦シリア代表戦を翌日に控えて、試合を行うサウジアラビアのジッダで公式会見に臨み、勝利へ向けて「タフで厳しい試合をチーム一丸となって戦い抜く」と強い決意を示しました。
16日(木)の大阪での初戦でミャンマー代表に5-0で勝利を収めてグループBで首位スタートを切った日本代表は、その足でジッダへ移動。翌日から当地でシリア戦へ向けて調整を進めてきました。
森保監督は、「非常にタフで厳しい試合になると思うが、選手もスタッフも勝利に向けて最善の準備をしてくれている。ベストなメンバーを揃えて臨みたい」と述べています。
対戦相手のシリアは内戦状態の国内情勢を受けてホーム戦を中立地で実施しており、16日(木)の朝鮮民主主義人民共和国との初戦も当地で戦って、FWオマール・アルソマー選手の前半のPKで1-0の勝利を収めました。日本と勝ち点3で並び得失点差で2位につけています。
日本とシリアの通算対戦成績は日本の9勝2分け無敗。FIFAランキングでは日本が18位、シリアは92位ですが、シリアは今年から、バレンシアCFやインテル・ミラノ、エジプト代表などを率いたエクトル・クーペル監督が指揮を執っています。ウズベキスタン代表監督時代には、2019年AFCアジアカップのグループステージで日本と対戦(1-2)した経験もあります。
アルゼンチン出身の68歳の指揮官は先日のアジア予選初戦で勝ったことで、「チームに自信になっているし、選手との信頼関係も増している」と白星スタートの効果を強調。「日本は強いチームだが彼らを止める戦術を用意して、ベストを尽くして臨む」と話しています。
森保監督は、「素晴らしいオーガナイズをされている。強固な守備からのカウンターをベースに、いろいろな戦い方、戦術を用意されている」と称賛を送り、警戒を緩めていません。
日本代表チームはこの日の夕方から試合会場のプリンス・アブドゥラ・アルファイサル・スタジアムにて公式練習に臨みました。キックオフ時間が当初の予定から約2時間繰り上がって現地時間17:45となりましたが、日暮れ時にあたり、多少湿度はあるものの、日中の暑さは和らぐ時間帯です。
報道陣に公開した冒頭15分では、選手たちはジョギングやストレッチ、体幹トレーニングなどで体をほぐし、フィールドプレーヤーは2組に分かれてボール回しを実施。リラックスした明るい表情でボールを追っていました。その後は非公開にして調整しました。
練習の最後に再び公開された部分では、ミャンマー戦でハットトリックを決めた上田綺世選手(フェイエノールト)や相馬勇紀選手(カーザ・ピアAC)、久保建英選手(レアル・ソシエダ)ら攻撃陣はシュート練習を行い、伊藤洋輝選手(VfBシュツットガルト)らDF陣は左右からのクロスボールへの対応を確認。また、遠藤航選手(リバプールFC)は黙々とランニング、GK鈴木彩艶選手(シントトロイデンVV)はロングボールの処理やフィードを繰り返すなど、各自が最後まで入念に調整していました。
長距離移動を伴うハードな日程ですが、相馬選手は時差対策もうまくいっていると明かし、「コンディションはいい。もっと暑いのをイメージしていたので、このくらいの気候ならかなりいい」と受け止めています。
また、GK鈴木選手は、慣れないピッチでのプレーに「ショートパスが歪むというか結構ずれる。弾み方も普段と違うので注意しないといけない」と気を引き締めながら、「ワールドカップにつながる非常に重要な一戦だが、自分が積み重ねてきた部分を出せればと思う。結果にこだわってきたい」と意気込んでいます。
前回カタール大会の予選も経験している伊東純也選手(スタッド・ランス)は、アウェイでの戦いについて「相手もあるが暑さとピッチが一番難しい要因。そこにうまく適応できて、自分たちのサッカーができれば全然負ける相手ではないと思う。その準備はしている。あとはやれることをやるだけ」と話していました。
試合は11月21日(火)現地時間17:45(日本時間23:45)キックオフの予定です。
監督・選手コメント
森保一 SAMURAI BLUE(日本代表)監督
明日のシリア戦は非常にタフで厳しい試合になると思いますが、選手スタッフも勝利に向けて与えられた時間で最善の準備をしてくれています。勝利を掴めるようにチーム一丸となって、厳しい戦いを覚悟して戦い抜きたいと思います。
ミャンマー戦でプレーしてくれた選手たちは非常に良いパフォーマンスを見せてくれていたので、何人かの選手を入れ替えたいとは思っていますが、悩むところです。移動などもあったのでコンディションを見極めて先発を決めたい。公式戦なので、何かを試すのではなく、しっかりベストなメンバーを揃えて戦いに臨みます。ベストを選ぶのが難しいぐらい、選手を代えながら戦えるのは我々の強みです。
シリアのクーペル監督は、前回のアジアカップでウズベキスタンの監督をしていた時の対戦では、選手個々の力を引き出してチームを組織的に強固に機能させるという素晴らしい指導を行っていた印象があります。今回のシリアでも、ベースは強固な守備からのカウンターかと思いますが、試合を見ているといろいろな戦い方、戦術を用意されている。守備で状況によっては前からプレッシャーもかけることができて、攻撃も遅攻で相手を崩すというところもチームに落とし込んでいる印象で、素晴らしい監督だと思います。
GK #23 鈴木彩艶 選手(シントトロイデンVV/ベルギー)
前回のワールドカップもみていましたし、選ばれなかった悔しさもあります。次のワールドカップで優勝を目指す部分で、この前のミャンマー戦からスタートを切ったところで、予選は(本大会の)優勝につながる一歩として非常に大事なゲームかなと思います。シリアはセンターFWに192センチの選手がいるので、長いボールに対しての準備は常にしなければいけないですし、リスクマネジメントや自分自身がスペースの管理をするところは大事になってくると思います。U-22代表の試合は見ていました。パリ世代の人たちが結果を出すのはフル代表にも刺激があると思います。パリ・オリンピックが全てではないですが、そこを目指す上では、上のレベルで国際試合を経験できるのはすごいことです。ここで得たものをパリ世代の活動に参加したときに発揮できるようにしたいですが、まずはこのチームにいるのでフル代表に集中したいです。
DF #2 菅原由勢 選手(AZアルクマール/オランダ)
もっと暑いと思っていたのでそこは全然問題じゃないかなとは思いますが、汗のかき方とか、試合に影響してくる部分もあると思いますが、こっちに入ってから3日間あって順応もしてきて、いい状態を作れています。移動もありましたし時差もありますが、試合に向けて100%の状態をつくってきていたので、明日にはもっといいコンディションで、最高に近い状態だと思います。シリアには国を象徴するような選手がFWにいて、彼にボールを当ててくるのは間違いないと思いますが、それ以外にも素晴らしい選手がサイドにも中盤にもいます。そこはリスペクトを持ちながら自分たちがやれることをやればいいだけですし、我々が持っている力を明日、最大限発揮するだけです。相手を上回るようにやれたらいいと思っています。1試合目とボールも違いますが、練習もしていますし、試合の中でもそういうのは順応していくと思うので問題ないかなと思います。
DF #16 渡辺剛 選手(KAAヘント/ベルギー)
今季はUEFAカンファレンスリーグでいろいろなところに行って、いろいろなチームとやっています。環境が良くないところでも試合をしてきているので、移動もそうですが、こういうアウェイの地でやる分には全然自分としては苦ではないというか、むしろ慣れてる感じはあります。今回シリアはFWが190~191センチという高さで、自分が今まで海外でやってきた選手みたいな感じです。得点もすごい決めているということだったので楽しみです。そういう選手と今までやってきているので、自分がどうできるのかを出したいと思います。日本代表にはレベルの高い選手が揃っていますが、各々でストロングポイントが違って、自分の特徴で負けてるとは思わないのでそれをうまく出したい。チームとして自分の力を発揮していかないと、この先の試合に出られないと思うので、そういう部分も合わせながら自分のストロングを出せればと思っています。
DF #21 伊藤洋輝 選手(VfBシュツットガルト/ドイツ)
ミャンマー戦を良い形で勝てたので、その流れをしっかりシリア戦でも継続してやっていければいいですし、最終的に勝てればいいと思います。ミャンマー戦よりはアウェイですし、相手は初戦もサウジアラビアでやってるので、そこのコンディションの差はあると思いますが、自分たちのやることやれば結果は出ると思うので、しっかりやっていきたいです。相手の攻撃は大きい選手が前線にいてシンプルに攻撃してくる印象です。守備はどう来るかわからないですが、試合で状況を見ながら対応していければいいと思いますし、攻めてる間のリスク管理は常に注意しないといけないと思います。先制点がすごく重要になると思うので、早い時間に取れればいい形でゲームを進めていけると思います。まずその先制点を相手に取られないようにして、早い段階で自分たちが取れるようにやっていければと思います。
MF/FW #14 伊東純也 選手(スタッド・ランス/フランス)
移動もありましたが、前の試合から中4日なので、調整は全然大丈夫かなと思います。相手のレベルも上がりますし、ピッチや気温、気候とかで少し難しい試合になると思うので、攻守において力をしっかり出さなきゃいけないなと思います。ミャンマー戦もスペースはなくはないと外から見てて思いました。サイドでは結構1対1になりますし、ああいうところでは全然できるんじゃないかなと思います。まあ仕掛けるところとシンプルにやるところとを使い分けてゴールを奪えるのが一番いいので、それに直結できる動きができればいいと思います。相手に(身長の)でかい選手がいるのでセットプレーには気を付けなきゃいけないですし、カウンターのリスクマネジメントは大事かなと思います。
MF/FW #15 相馬勇紀 選手(カーザ・ピアAC/ポルトガル)
コンディション的に自分の身体が本当にキレていて、感覚としてすごくいいです。ミャンマー戦では(自分の攻撃が)ゴールにつながらなかったですが、結構ポジティブな感覚はあるので、次はいけるのではないかと自信を持っています。シリア代表の映像は見ましたが、FWに身長がかなり高い選手がいますし、サイドにも速い選手がいたり、特徴があるチームだと思います。攻めている中でボールの失い方が良くないと、ミャンマー戦とまた変わった形になると思うので、リスク管理のところをやりながらいければいいと思います。相手のサイドハーフも守ってディフェンスしてくるので、そこをどう崩していくかが大切になると思います。
MF/FW #18 浅野拓磨 選手(VfLボーフム/ドイツ)
シリア戦は試合が始まってみないと、どういう試合になるのか分からないので、まずは自分たちがやれることを100%ピッチで表現する。そのための準備は今のところできてると思うので、それを引き続きやることだと思います。シリアとしても自信がある部分もあると思うので、そこで前向きに来たところで自分たちの強みがより生きる場面があると思います。ミャンマー戦もすごく引いてきましたが、その中でも自分たちがやるべきことや成長できるところはあると思うし、ああいう試合は絶対にこれからもあると思います。僕自身は特にイメージを固めず、今まで通り、試合に臨みたい。スペースがあれば間違いなく自分の強さ、今の日本代表の強さがより生きると思うんで、そこは間違いなく1本も逃がさず、狙う準備をしていきたいと思います。とにかく早く1点を取って、主導権を握る戦いをできれば、より戦いやすい状況が作れるかと思うので、まずは早くゴールを取れるようにイメージを共有して戦いたいです。
エクトル・クーペル シリア代表監督
明日はタフな試合になると思います。日本という強いチームが相手ですが、我々は勝つための戦術を考えて臨みたい。強いチームから良い結果を得ることは不可能ではありません。我々はミスを減らして、両チームの力量差をできるだけ小さくして勝ち点3を手にしたい。日本の選手は皆、強いリーグでプレーしていて、上田選手、久保選手、遠藤選手など質の高い選手が揃っていて、コンパクトに戦って強さを発揮して、戦術もいい。我々はチーム全体を見て、チームとして日本を押さえるべく準備をしています。チーム全員、自信を持っています。ベストを尽くして臨むつもりです。
FIFAワールドカップ26アジア2次予選 兼 AFCアジアカップサウジアラビア2027予選
2023年11月21日(火) 17:45 キックオフ(予定)(日本時間 11月21日(火) 23:45)vs シリア代表
会場:ジッダ(サウジアラビア)/Prince Abdullah AlFaisal Stadium
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