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【Match Report】U-23日本代表、激闘を制して準々決勝へ進出 第33回オリンピック競技大会(2024/パリ)
2024年07月28日
7月27日(土/現地時間)、U-23日本代表はボルドー(フランス)のスタッド・ドゥ・ボルドーで第33回オリンピック競技大会(2024/パリ)のグループステージ第2節、U-23マリ代表戦に臨みました。
勝てば準々決勝進出が決まる日本は、システムは同じ4-3-3ながら、初戦から先発を3人変更。守備陣ではGKの小久保玲央ブライアン選手(シントトロイデンVV/ベルギー)、DFの関根大輝選手(柏レイソル)、高井幸大選手(川崎フロンターレ)、大畑歩夢選手(浦和レッズ)に加え、右センターバックに西尾隆矢選手(セレッソ大阪)が入りました。中盤は藤田譲瑠チマ選手と山本理仁選手(ともにシントトロイデンVV/ベルギー)が続けて先発し、三戸舜介選手(スパルタ・ロッテルダム/オランダ)に代わって左インサイドハーフを荒木遼太郎選手(FC東京)が務め、前線は中央の細谷真大選手(柏レイソル)、左の斉藤光毅選手(ロンメルSK/ベルギー)は変わらず、右に山田楓喜選手(東京ヴェルディ)が加わりました。
開始直後からマリの圧力を受けた日本は11分にDIARRA Thiemoko選手にペナルティーエリアまで持ち込まれシュートを許します。しかし、小久保選手が抜群の反応を見せて右足一本でストップ。ピンチを逃れると徐々にポゼッションを高め、相手陣に入る機会を増やしていきました。20分過ぎからは3連続でCKを獲得。じわりじわりと相手ゴールに迫ります。ただ、マリの中央の守備は固く、サイドを攻略しても決定機には至りません。前半は0-0で終了。残り45分に勝負をかけることになりました。
選手交代なく迎えた後半、日本は47分に細谷選手のポストプレーから斉藤選手へとつなぎ、シュートに持ち込みます。前半から細谷選手、斉藤選手、荒木選手、大畑選手が絡む左サイドの攻撃は日本のポイントになっていましたが、この場面でも得点にはつながりませんでした。50分を過ぎると、次第にマリが攻めの形をつくり始めます。日本は最終ラインの裏を狙われ、たびたびピンチを招くことになりました。
56分にDOUMBIA Cheickna選手のスルーパスからDIARRA Thiemoko選手に抜け出されると、63分にもDOUCOURE Fode選手の縦パスからDIARRA Thiemoko選手にシュートまで持ち込まれました。それぞれ高井選手、小久保選手の好守によって難を逃れましたが、日本にとって難しい時間が続きます。72分の相手のFKの場面ではゴール前でDOUMBIA Cheickna選手にヘディングを許しますが、シュートは左のゴールポストを直撃。辛くもピンチを逃れました。
劣勢が続いていた日本でしたが、82分、“ピンチの後にチャンスあり”を体現します。自陣でボール奪取に成功すると、ロングカウンターを展開。右サイドを持ち上がった細谷選手が送った低く鋭いクロスを、山田選手に代わって途中出場していた佐藤恵允選手(ヴェルダー・ブレーメン/ドイツ)がシュート。これは相手GKに阻まれますが、こぼれ球に山本選手が反応し、スライディングしながらプッシュ。山本選手の2試合連続ゴールで日本がついに先制しました。
その後は5分間のアディショナルタイムまでマリの猛攻を受けた日本は、90+2分にDIAKITE Moussa選手のシュートをブロックした川﨑颯太選手(京都サンガF.C.)の左手にボールが当たり、PKを献上してしまいます。絶体絶命のピンチを迎えましたが、DOUMBIA Cheickna選手のキックはコースを読んでしっかり右に飛んだ小久保選手が伸ばした手の先、枠の外へと外れました。日本が激闘を制し、1-0で勝利。2連勝を飾り、2大会連続のグループステージ突破を決めました。
監督・選手コメント
大岩剛 監督
選手たちが試合前に話したプラン通りに前半粘りながら戦い、後半勝負ということを本当に体現してくれたので、選手たちを褒めたいです。GKのところは精神的なメンタルの勝負。今の落ち着きとかを評価していいと思います。(後半、勝負どころで得点をあげたが)これは先発11人だけじゃ勝てないし、交代選手の重要性はレベルが上がれば上がるほど重要になる。選手たちもよく理解しています。前半は守備が機能し、後半は疲労したが勝ちきることができた。ミドルゾーンでの守備は誰と誰がやっても連動性と後ろへの一歩前に出ることは、無意識のうちにやっていると思うし、我々の生命線だと思う。プレッシングは強調しているので、選手がピッチの中でやってくれていると評価したい。VARは現代サッカーでは駆け引きの時間にもなる。PKのときは指示というよりは、プレーが切れた時に集中力を失わなかったのが勝因じゃないかなと思います。
GK #1 小久保玲央ブライアン 選手(シントトロイデンVV/ベルギー)
まず勝点6を取ったので、そこは自分たちにとってすごい大きなことだと思うんで、次もしっかり勝って準々決勝に挑みたいなと思っています。(ビッグセーブもありPKでも相手に圧をかけた)本当にチームを守りたかったっていう一言につきるので、それが結果に出てすごい嬉しい気持ちになりました。左手で防いだシーンはやっぱり難しいポジショニングのところだったんですけど、しっかり我慢して、自分らしい腕の伸びだったり、そういうところが出せたので、無失点で終われてすごく嬉しいなと思います。(PKのシーンは)そうですね、やっぱり仲間が自分の後ろにいつもついてくれているんで、入る気はしなかったなっていう気持ちでした。(PKの前には笑顔も見えた?)自分でも止めるっていうか、相手が外すか、とにかく入る気がしなかったので、やっぱり仲間のためにもなんか感情がすごく入って笑顔がでました。
DF #15 高井幸大 選手(川崎フロンターレ)
無失点に抑えることができたのは、相手も力のあるチームで、自分たちのやれる事をやった結果だと思います。個々の身体能力が高いというのは、アフリカのチームの特徴だと思っていたので、うまく対応できたかなと。立ち上がりのプレッシャーなどは、感じたことがあるプレッシャーだったので、別にそこまで問題ないかなと思っていました。相手とのマッチアップは、楽しくはないですけど、成長できてるんじゃないかなと思います。(3月のマリ戦でも西尾選手とコンビを組んだが)それに関しては、直接的なやり取りはないですけど、いつもよりもコミュニケーションを取っていましたし、いい結果になって良かったなと思ってます。
MF #7 山本理仁 選手(シントトロイデンVV/ベルギー)
苦しかったですけど、真大がその前にも同じような形で抜け出したので、ゴール前に入れてくれると思っていたし、あそこにこぼれてくれると信じて走り込んだのが点につながったと思うので、自分をほめてあげたいです。得点というのは常に狙っていたし、どこにこぼれるかは自分の中でも研ぎ澄ませていたので、いい形が出たと思います。(マリは3月に対戦し負けた相手で)僕らがレベルアップしたところが見られた試合だったと思います。互角以上に戦えていたし、僕らの力を示せたのでうれしいです。2連勝は、首位突破こそ決まっていないけど優位な形になりました。大会が始まる前からオーバーエイジがいなくても勝てると思っていたので驚きはないけど、このメンバーで今まで積み重ねてきたものがあるので勝てると思っていました。
第33回オリンピック競技大会/第17回パラリンピック競技大会(2024/パリ)
サッカー競技日程:2024年7月25日(木)~2024年9月7日(土)
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