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【Match Report】なでしこジャパン ニュージーランドとの第2戦を4-1で勝利
2024年06月04日
スペイン遠征中のなでしこジャパン(日本女子代表)は6月3日(月)、3日前の対戦に続くニュージーランド女子代表との試合に4-1で勝利し、連勝で遠征を締めくくりました。
池田太監督は第1戦から先発7人を入れ替えるも、システムは同じ3-4-3の布陣で臨みました。GKに山下杏也加選手、最終ラインは左から南萌華選手、熊谷紗希選手、高橋はな選手が並びます。長谷川唯選手と長野風花選手がダブルボランチを形成し、ウイングバックは左に北川ひかる選手、右に清水梨紗選手。1トップに入った植木理子選手の両脇に宮澤ひなた選手と藤野あおば選手が入りキックオフしました。
初戦同様、GKからしっかりとつないでくるニュージーランドに対して、日本は前線からの守備の連動性を欠き、前半は守勢に回る時間が続きました。奪っても攻撃のテンポが上がらず、前線でノッキングする嫌な流れが続きます。そんな中、前半22分には相手のフリーキックの流れからミリー・クレッグ選手の突破を許し、ペナルティエリア内左から強烈なシュートを浴びて先制を許しました。
試合中に修正を図りながら流れを引き寄せた日本は、37分、右サイドから藤野選手が入れたクロスが相手ゴールを脅かし、38分にも北川選手が左から入れたクロスに植木選手が飛び込みますが、わずかに合いません。
1点ビハインドで迎えた後半、池田監督は「スペースへのランニングとセカンドボールへの反応を上げること」を強調し、3枚替えを敢行。藤野選手が1トップにポジションを上げ、その左右に千葉玲海菜選手と浜野まいか選手が並び、ボランチに谷川萌々子選手が入りました。
すると、50分に同点弾が生まれます。コーナーキックの流れから、こぼれ球に詰めた浜野選手がペナルティアーク手前から右足を振り抜き、ゴール左隅にシュートを沈めます。このゴールで勢いに乗った日本は、3トップが前線から守備のスイッチを入れ、連動したプレッシングでチャンスを量産。
60分にはフリーキックのシーンで長谷川選手が素早いリスタートを見せると、絶妙なタイミングで抜け出した浜野選手がGKとの1対1を冷静に制し、リードを2点に広げます。66分には、藤野選手が高い位置からの守備で相手GKのミスを誘い、奪ったボールを迷わずシュートに持ち込んで決め、3-1と突き放します。交代選手が躍動する日本は、その後も攻撃の手を緩めることなく、80分には交代で入った守屋都弥選手がセカンドボールに素早く反応し、頭で流したボールを千葉選手がコースを変えて4点目。このまま試合は終了し、日本は2連勝で今回のスペイン遠征を終えました。
なでしこジャパンはこの後、MS&ADカップ2024 ~能登半島地震復興支援マッチ がんばろう能登~およびオリンピックのメンバー発表を経て、本大会への準備を加速させていきます。
監督・選手コメント
池田太 監督
前半はセカンドボールへの反応が遅く、動き出しの量、質、タイミングも含めてなでしこジャパンのサッカーとは言えませんでした。新しい取り組みに対して頭でっかちになったり、コンディション調整が必要だったりと、いろいろな要因があったと思います。後半は、躍動感やハードワークなど、なでしこのベースにある部分をわかりやすく出せる選手を起用しました。2試合を通して守備の新しいオプションを増やせたこと、勝負事でしっかりと勝ち切ったことは良かったです。遠征を通じてチームや選手の成長も見ることができたのは収穫です。
FP #4 熊谷紗希 選手(ASローマ/イタリア)
前半は一つひとつの準備スピードやセカンドボールへの反応が遅かったですし、しっかり試合に入れなかったことはすごく大きな反省点です。1点ビハインドでハーフタイムを迎えて、オリンピック本番だったらもっと苦しむであろう展開に自分たちでしてしまいました。守備でうまくいかなかったときに割り切ってこうしようということをもっと早くやっても良かったかなと思います。チームとしての狙いにこだわりすぎて一番守らなければいけないところを守れなければ意味がないので、自分たちで狙い通りにいける局面、いけない局面を掴むことが一番大切だと思います。それを出る選手が替わっても同じことができなければいけないですし、そういう意味では同じ相手に2試合を戦い、良いシミュレーションになったと思います。
FP #14 長谷川唯 選手(マンチェスター・シティ/イングランド)
相手の4-4-2を意識した守備をする中で、前半は形がはまっていない感覚がありました。前半の終盤から形を変えてプレスのかけ方を工夫して少しは良くなったと思いますが、後半は思い切って変えた中で、前の選手もどんどんボールに行けるようになりました。トライは悪くなかったと思いますし、オリンピックに向けてオプションが増えたと思います。今回はリーグの後でチームの活動がなく、コンディションも一番いい状態ではなかったので、本大会に向けて上げていくつもりです。
FP #15 藤野あおば 選手(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
前半は高い位置から守備が連動できていなかったのですが、後半は3トップの距離感を近くして前から追い、後ろは押し上げてついていけるように考えてプレーしました。1トップは久々でしたが、ゴールに一番近くなるのでポジティブな気持ちで積極的にプレスをかけにいけたと思います。(浜野)まいかと(千葉)玲海菜さんには、自分が少し落ちるから背後を取ってほしいと話していたので、3人がしっかりアイコンタクトを取りながら相手の逆を取って動き出せたのが、ゴールを取れた一つの要因だと思います。
FP #22 浜野まいか 選手(チェルシー/イングランド)
代表初ゴールが嬉しいというよりは、チームの勝利に貢献できたことが嬉しいです。試合に出る時は、「ここで決めなかったら浜野じゃない」と、自分自身にプレッシャーをかけて入りました。1点目のゴールシーンは、いろいろなことを考えずに、勝手に体が動いていました。2点目は、唯さんがFKですごく良いボールを出してくれたので、決めるだけでした。
練習でも試合でも、すべての場面で自分がやれることを探して積み上げてきたので、あとはメンバー発表を待つだけです。
※2024年9月1日までアーカイブ視聴可能
国際親善試合
2024年5月31日(金) 16:00 キックオフ予定(日本時間 5月31日(金) 23:00)vs ニュージーランド女子代表
会場:Estadio Nueva Condomina(スペイン/ムルシア)
2024年6月3日(月) 16:00 キックオフ予定(日本時間 6月3日(月) 23:00)vs ニュージーランド女子代表
会場:Estadio Nueva Condomina(スペイン/ムルシア)
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