天皇杯 JFA 第100回全日本サッカー選手権大会は、2021年1月1日(金・祝)に決勝が行われます。いよいよ、今年度の日本一が決まります。
新型コロナウイルスの影響により、例年とは異なる形式で行われてきた今大会ですが、頂点はJ1リーグの優勝チームと2位チームによって争われることになりました。
川崎フロンターレ(J1)は、今季のJ1で圧倒的な攻撃力を誇示して頂点に立ちました。今大会の準決勝でも、堅守を誇るブラウブリッツ秋田(J3・1位)を巧みに崩して先制し、秋田のシュートを1本に抑え込んで完勝しました。
川崎Fの決勝進出は、鹿島アントラーズに延長戦の末に惜敗した第96回大会(2016年度)以来となります。当時はコーチだった鬼木達監督が翌2017シーズンに指揮官となってJ1初優勝を果たすと、翌年にはリーグ連覇を達成。2019年はJリーグYBCルヴァンカップでも初戴冠し、今回の天皇杯で初優勝を飾れば、黄金時代到来の印象をさらに強めることになるでしょう。
第96大会の決勝進出時はまだアカデミーにいた田中碧選手は、今大会の準決勝で直接FKを決めるなど、チームの大きな力となっています。同じく準決勝で得点した三笘薫選手、同期の旗手怜央選手もルーキーとは思えない活躍ぶりを見せており、クラブの未来を担う選手たちは決勝でも鍵となるはずです。
また、川崎一筋の中村憲剛選手にとっては、この試合が現役ラストマッチとなります。クラブを引っ張り続けたレジェンドと共に有終の美を飾ることはクラブの悲願でもあります。
一方、5度目の優勝を狙うガンバ大阪(J1・2位)は、前回優勝した2015年度(第95回)以来となる5大会ぶりの決勝進出です。準決勝では、J2を制した徳島ヴォルティスを抑えて、2-0で勝利を手にしました
川崎Fと同様、G大阪も新たな時代に入っていこうとしています。チームを率いるのはクラブOBの宮本恒靖監督です。2018年途中から指揮官となり、ここまで着実に成績を上げてきました。選手としては手が届かなかった天皇杯で優勝を成し遂げ、クラブに再び王座をもたらすことを狙います。
G大阪も、山本悠樹選手ら、宮本監督の下で出場機会を増やしてきた若手選手が多くいます。準決勝で交代出場からゴールを奪った福田湧矢選手もその一人です。リーグ終盤は欠場していた宇佐美貴史選手や小野瀬康介選手も準決勝に出場しており、決勝ではさらにチーム力を高めてくるでしょう。
G大阪は川崎Fにリーグ戦の2試合で2敗しています。11月25日の試合では川崎Fのホームで5点を献上し、優勝決定の瞬間を見せつけられるという悔しさを味わいました。シーズン最後の試合は、雪辱を果たすこれ以上ない相手との対戦となります。
今季のG大阪は1つのフォーメーションに固執せず、準決勝でも速攻と遅攻を使い分けるなど、状況に応じた柔軟な戦い方で勝利をつかんできました。攻守にわたり相手を押し切ってきた川崎Fをいかにいなすのか。
元日の空気を熱くする、日本最高峰の一戦に注目です。
【1回戦】9月16日(水)
【2回戦】9月23日(水)、30日(水)
【3回戦】10月28日(水)、11月11日(水)
【4回戦】12月13日(日)
【5回戦】12月20日(日)
【準々決勝】12月23日(水)
【準決勝】12月27日(日)
【決勝】2021年1月1日(金・祝)
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